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マーベル・スタジオ映画の最新作『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』が公開されている。本作はかつて“ファルコン”として活躍していたサム・ウィルソンがその名と盾を引き継ぎ“新たなキャプテン・アメリカ”として活動する最初の映画だ。10年以上にわたって日本版でサムを演じてきた俳優の溝端淳平も、最新作でついにその名と盾を引き継ぐ。
溝端がサム・ウィルソン役に就任したのは2014年。『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で初めてサム・ウィルソン=ファルコンを演じた。
「いまから11年も前になります。マーベル作品は好きでしたし、観ていましたから、是非やりたいです! と答えたのを覚えています。公開時のことで覚えているのは、神田明神で“アベンジャーズ入隊式”をやってもらったこと。ニック・フューリー役の竹中直人さんが来てくださったんです」
そこから11年。溝端はマーベル・スタジオ映画にファルコンが登場するたびに役と向き合ってきた。
「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)では世界観が引き継がれるので、一度出演すると、次の作品もあるかもしれない、とは思っていましたが、その時点ではMCUがこの先どうなるのかわかっていなかったですし、まさか大ヒット作がこんなにも続くとは思っていなかったですね。もちろん、原作ではサムが“キャプテン・アメリカ”になることも知っていましたが、まさか、という感じではありました」
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しかし、その“まさか”がついにやってきた。サムが初代キャップ=スティーブ・ロジャースから盾とその意志を引き継ぐことになったのだ。溝端の想いは格別だ。溝端のサム役にかける想いは本当に真摯で、どこまでも熱い。基本的に俳優はその作品が完成すれば、役とも離れ、その座組からも離れ、次の作品に移る。しかし、彼は11年、同じ役と付き合ってきたのだ。
「確かに俳優って次から次に転職しているみたいな感じですよね(笑)。そんな中でずっと続いているわけではないんですけど、11年ですから……不思議な感覚ではあります。
僕は俳優ではあるんですけど、“声だけで演じる”というのは、ふだんお芝居で使っている筋肉とはまた違った筋肉を使わないといけないんです。だから、その筋肉の使い方で本当に合っているのか、少しずつ確認しながら演じていく難しさはいつもあります。普通のお芝居だと心が動き、身体が動き、最後に声=セリフが出る。でも、サムを演じる時には映像に合わせながら、自分の感情を乗せた声を出していかなければならない」
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そこで溝端は長い時間をかけて、これまで以上に丁寧に役を掘り下げながら収録に取り組んだようだ。
「今回の収録はこれまでとは“濃密さ”がまったく違いましたね。でも、時間をかければかけるほど、サム・ウィルソンに自分の気持ちも乗ってくるし、自分がここに俳優として参加していたら、どういうアプローチをするだろう? と想像しながら演じることもありました。シーンによっては言い方や、セリフの間によって意味が変わることもあるので、監督やスタッフの皆さんと何度もディスカッションさせていただきました。自分の判断によっては映画の良さを損ないかねない。大変ではありましたが、とにかく充実した収録でした。
17年ぐらいお芝居をやってくると自分のダメな部分も良い部分も分かってくるんですけど、声だけの演技はまだまだ分からないことばかりです。サムを演じる時には“声だけでどこまでできるんだ?”という戦いです。
収録をすると日々、発見があるんです。だからこの役を続ける以上は進化を続けたいと思いますし、収録してはあれこれ試して、聞き直して、できないと悔しくて“俺はなんでできないんだ!”って思ったり……でも、その悔しさというのは、すごく重要ではありました。キャプテン・アメリカになったサムの気持ちと重なる部分がどこかあったんです」
「サムは今の時代の新しいリーダー像を見せてくれる」
正義の象徴である盾を引き継いだサム・ウィルソンはキャプテン・アメリカの名を引き継ぐが、彼は先代とは違う人間だ。時には比較され、大きな期待をかけられ、迷ったり、悔しさを感じながら、自分なりのキャプテン・アメリカの姿を追いかけている。
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本作ではそんな中、彼が巨大な陰謀に巻き込まれる。自分の立ち位置もまだ定まらない中、誰が敵で誰が味方かわからない状況に放り込まれるのだ。ある事件によって起こった波紋は想像を超えて広がっていき、世界は未曾有の危機に直面する。
「現実の世界で起こっていることと、直接関係があるわけではないですし、フィクションではあるんですけど、これまでの“キャプテン・アメリカ”シリーズと同じで現実とリンクする部分はあります。登場人物の葛藤もですし、こういう状況から争いが起こるのかもしれないと思ったり……そんな怖さと緊張感を感じる映画でもあるんです。
そんな中でサムは今の時代の新しいリーダー像を見せてくれる。スティーブ・ロジャースはいつも先頭に立って、揺るがない精神でみんなを引っ張っていくリーダーでしたけど、サムは周囲をよく見ていて、優しすぎるがゆえに悩むこともある。みんなに寄り添ってくれるし、周囲もサムに寄り添いたくなるリーダーなんです。
キャプテン・アメリカの物語はこれからもまだまだ続いていきますから、自分もどんどん進化を続けたいと思いますし、本作はその大きなきっかけになる作品だと思っています」
『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』
公開中
(C) 2025 MARVEL.
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関連リンク
『キャプテン・アメリカ』(Captain America)は、アメリカ合衆国のマーベル・コミック刊行の複数のアメコミに登場するスーパーヒーロー。 彼の登場するコミック作品、アニメ、テレビドラマ、映画作品、及びそのシリーズ名にも使われている。 本名:スティーブン・グラント・“スティーブ”・ロジャース(Steven… 121キロバイト (14,069 語) – 2024年12月7日 (土) 09:01 |
ネットの意見
キャプテン・アメリカBNW、最も重要な予習作品はインクレディブル・ハルクだった。
めっちゃ面白かった!MCUが帰ってきたって感じもしたし新時代が始まったとも感じた。 レッドハルクの暴れっぷりも好き!ハルクはあぁでなくちゃ